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究極の思考術―あなたの論理思考力がアップする「二項対立」の視点15

究極の思考術―あなたの論理思考力がアップする「二項対立」の視点15 ★★★★★


大変分かりやすく興味深かった。
二項対立の視点はとても有用だ。

まず、問題点にどういう二項対立が考えられるか分析する
そして二項対立が設定できたら、その抽象論を具体論にして論理武装する。

紹介される二項対立は以下の15点。

01 必要性と許容性
02 形式論と実質論
03 禁止レベルと許容レベル
04 必須と任意
05 効率と適正
06 理想論と現実論
07 事前と事後
08 主「メイン」と従「サブ」
09 並列関係と優劣関係
10 全体と部分
11 共通点と相違点
12 原則論と例外論
13 抽象論と具体論
14 絶対論と相対論
15 通説と有力説

13章の「製品に不具合が生じた原因は、どのように解明すればよいか?」から読むのが良い。
そして15章「ともに説得力のある主張の対立の背景には、なにがあるのか?」は最後に読むと良い。

p.醃
論理的思考力というものは、真実や唯一の答えを導く技術ではないからです。
むしろ、自分の価値判断と直感で「先に決めた結論」の説得性を高めるための技法だといえます。

つまり、論理思考力は結論を導くための技法ではなく、結論に説得力を持たせるための武器なのです。
自分の考えに説得力を持たせるのが「論理思考力」なのです。

論理的思考力というと、もっとも正しい解答を導く力だと思っていた。

p.81
振り込め詐欺に、借金、さらに横領…彼女の本当の悩みはいったいなにか?
問題点は絞り込む
問題点が多くなればなるほど、その問題は解決しなくなるのです。

p.150
ともに説得力のある主張の対立の背景には、なにがあるのか?
けれど、「二項対立」というシンプル思考をすれば、A(肯定説)とB(否定説)の二つに分けて整理することが出来ます。
「結論」で考えれば二つしかない。
あとは「理由」の違いにすぎない、と考えることができます。

いろいろな説は考えられるが、突き詰めれば二つに分類できる。

p.166
「二項対立」の視点は、シンプル(「単純」)でありながら、応用できる範囲が広い(「汎用性」が驚くほど高い)からです(「二項対立」の視点が持つ「技術上のメリット」)。

p.169
「二項対立」の視点で物事を考えられるようになると、「対象」の全容が理解できるようになる。
これはどういう事だと思いますか?
それは、「ある概念」を理解するためには、「反対概念」の理解が重要であるという「不文律」(明文化はされていないものの、暗黙に存在しているルールのこと)に集約されます。

「平和」を理解するために「戦争」を考えること。

著者からのコメント
物事を論理的に考えようというのが「論理思考」です。「論理思考」というのは、「筋道を立てて、矛盾なく考えることができる力」です。
話を聴いて、難しいと思っていたことが、実は簡単なことなのだとわかった。
複雑だと思っていたことが、実はシンプルなのだとわかった。

どなたにも、こうしたヒラメキの瞬間があると思います。

こうしたヒラメキを提供できるようになるためには、「筋道を立てて、矛盾なく考えることができる力」が必要になります。

つまり、「論理思考」という武器を獲得することが必要です。

本書は、こうした「論理思考」について、日常生活やビジネスシーンでのごくありふれた問題や会話をふんだんに盛り込みながら、読むだけで、コツが身につくように書き下ろした本です。

「論理思考」には様々な法則や理論がありますが、本書では「二項対立」という対立軸の「視点」にのみスポットライトを当てました。

「二項対立」の視点は、有用な視点です。

読むだけでわかるように、15の具体例を挙げました。

15の具体例を読むうちに、「二項対立」という言葉にピンとこなかった方も、「そういうことか!」とご理解いただけるように工夫をいたしました。また、「二項対立ぐらい知ってるよ」という方にも、改めて「二項対立」が強力な「視点」になることを知っていただけたらと思い、いままで取り上げられることがなかったテーマに「光」を当てました。

楽しみながら、お読みいただければ嬉しいです。

内容(「BOOK」データベースより)
新世代の「ロジカルシンキング」。現役弁護士が明かす「究極シリーズ」第4弾、ここに完成!苦手な「論理思考」がラクラクできるようになる「シンプルな視点」とは?これまでビジネス書でテーマにされてこなかった「重要なこと」を、15の具体例を挙げながら伝授。ビジネスシーンや日常生活の会話をふんだんに盛り込みながら、論理思考の極意を明快に解説。