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人生の勝算 2018年6冊目

「人生の勝算」を読んだ。

著者は生配信サイトSHOWROOMの社長、前田裕二。



人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

★★★★★


NewsPicksから出ていること。
そして、他にいくつか生配信サイト(ニコニコ動画、Youtube、ツイキャス)があるのに、どういう勝算があって生配信業界に参入したんだろう?他社にない強みってなんだろう?と思いでこの本を手にとった。


ギフティングは他のサイトでもあるし、アバターは知らないけれどサムネで自己主張できるとこもある。


残念ながら疑問に対する納得いく答えは無かった。


著者の書いてあるとおり生配信サイトの未来は輝いてみえるが、SHOWROOMの未来は輝いているだろうか疑問だ。




ただ著者の人物像には非常に好感を持った。

起業家としてだけでなく、人間としても。

彼がメンターに言われた「人に好かれるようになりなさい」のとおりになっている。
この点はホリエモンと正反対な気がする。


もう一点、ホリエモンと正反対なところが。

てっきり、表紙写真からITで起業した人情のないパソコンだけをいじっている人かと思っが、実際は膨大で泥臭い営業電話、営業訪問をいとわないすごく人間的な人だった。



それから自分の努力で先天的な不利な条件に負けないという強い意志。

著者は努力でそれを体現している!




著者の情熱がすごく溢れ出ていて良い影響を与えてくれる本だった。

また読み返すことがあるかもしれない。

これからはホリエモン、西野亮廣、池上彰に加えて前田裕二もフォローしていこう


p.73

SHOWROOMの配信は、素人がただ駄弁っているだけで、質が低いものだと、揶揄されることがあります。

しかし、ここで考えねばならない重要な問いは、「歌が上手ければよいのか?」「上手にピアノが弾けたらそれがビジネスになるのか?」ということです。

なんかこういう固定概念ってあって、なかなか抜け出せない。

そこに疑問を持つことができるのってすごいと思う。


p.127

スキルよりも愛嬌。自分が何を与えたいかよりも、相手が何かを欲しいか。

どこかで聞いたことのある陳腐な言葉だけど、本人の経験に裏付けられているのでとても説得力があった。

すごい人間的。


p.158

なぜそこまで息苦しく自分を追い込んでいくか。それは、身近な人の死を何度か経験して、人生には終りがあるという至極当たり前のことを、強烈に意識するようになったからです。


p.162

死の身近さ、そして、人生の儚さをまざまざと突きつけられ、「代替可能な仕事に割く時間はない」「代替不可能な価値を、新しく0から作り出してみせる」と、固く心に誓いました。

-


p.213

僕は、「ソーシャル・ネットワークの次は?」と聞かれたら、「ライブストリーミングだ」と、即答します。

テキストから動画、動画から生配信。
生配信の次はなんだろう?

VR体験?


p.214

世の中のソフトやコンテンツに大きな潮流の変化が起こるとき、必ず裏側で、テクノロジーやデバイスなど、ハード面での進化があると思っています。
例えば、mixiがfacebookに取って代わられたとき、確実に一つのドライバーとして、パソコンからスマートフォンへのデバイスシフトがあったと見ています。

パソコンが一般的に広く使われるようになったのが2000年、スマホが2015年だとすると、たった15年で置き換わってしまったのか。


内容紹介
今、最も注目される若き起業家が生きていくための路上ライブで身につけた人生とビジネスの本質をすべて明かす―。

SNS時代を生き抜く為に必要な〝コミュニティ〟とは何か。
SNSの次の潮流である、ライブ配信サービスの最前線はどこか。

アーティスト、アイドル、モデルなどの配信が無料で視聴・応援できる。そして、誰でも配信者になれる。画期的な仮想ライブ空間の「SHOWROOM」を創り出した前田裕二の全思考。

「勝算なんて何の根拠もないことを、この若き経営者は知っている。だから、前田裕二を信じた。」
――秋元康

秋元さんが〝堀江以来の天才がいる〟というから会ってみたら、本当だった。
――堀江貴文

「秋元さん。僕は、ビジネスにも人生にも、勝算があります」

秋元康さんと出会った頃に、伝えた言葉です。
僕の勝算は、ビジネスにとどまらない。
僕は、自分の人生に勝つ自信がある。そんな、僕のような若造の言葉を受けて、秋元さんは、「君の、根拠のない自信が好きだ」と言いました。
以来、「人生の勝算」という言葉は、僕が迷った時に立ち返る大事な考え方になっています。

上述の通りこの本では、成長ビジネスの勘所について語っており、この本を読めば、あらゆる〝ビジネス〟の勝算が上がると確信しています。

しかし、単なるビジネス本は書きたくなかった。この本を手にとってくれた方が、自分の〝人生〟そのものについて、勝算を持つ。そんな、温かい本を書きたかった。

僕が全力で魂を注ぎ込んだこの本が、皆さんの人生を1㎜でもプラスの方向に傾けることを、心から願ってやみません。

(本書 「プロローグ」より)

目次
プロローグー経営はストリートから始まった

第1章 人は絆にお金を払う

原点となるギター弾き語り時代
なぜスナックは潰れないのか
モノ消費からヒト消費へースナックの客は人との繋がりにお金を払う
AKBグループが強い理由
ファンの「中の人」化でコミュニティが強くなる
AKBはスナック街である
共通言語があるかどうか
コミュニティ作りがあらゆるビジネスの鍵になる

第2章 SHOWROOMが作る新しいエンターテインメントのかたち

ファンビジネスの4象限
秋元康さんは下の2象限を見ている
クオリティとは何か
第二の自分がコミュニケーションを加速させる
「前向き課金」と「後ろ向き課金」
観客がコンテンツになる
インタラクションがクオリティとなる価値観を再定義したい

第3章 外資系銀行でも求められたのは「思いやり」

越えられそうになかった「宇田川さん」
一人の力では地球は動かせない
当たり前のことを圧倒的なエネルギーでやり続ける
まずゲームのルールを理解する
コミュニケーションとは、さらけ出すこと
営業で勝つためにはニーズの見極めがすべて
ディベートで鍛えた瞬発的仮説思考力
ハードスキルより重要な人当たりのセンス
思いやりとは、「他者」の目を持つこと

第4章 ニューヨーク奮闘記

アメリカではクレージーなキャラを演出
「チーム全体の売り上げを一人で稼ぎます」
代替不可能な価値を果たせているか
モチベーションはどんな仕事にも勝る
見極めてから掘れ
人の3倍の密度で生きる
自分について考えたノートを何冊作っているか
人生のコンパスを持つ
他者の価値観という物差しを当てる
「決めている」ことの強さ
終わりを意識しているか

第5章 SHOWROOM起業

南場さんに会いに行く
「起業道場」DeNA
情熱を投じた量に応じて結果の出る世界を創りたい
人の根源的欲求に根ざしたサービス
ビジネスパートナーは「東京の東側の匂い」がする人がいい
絶対に揺るがないビジョンの見極め
挫折に次ぐ挫折と、ぶち当たった現実
アイドルを軸にスタートした最大の理由は“熱量"
現場から信頼が生まれる
愚直な営業で信頼を積み上げる
種火なくして炎は立たない
扉は開くまでしつこく叩き続ける
秋元康さんとのご縁

第6章 SHOWROOMの未来

ソーシャルネットワークの次に来るもの
世界一にこだわる理由
アメリカ人はルール作りに長けている
誰もが平等に機会を得て、努力でスターダムにのし上がれる世界へ

エピローグーコンパスは持っているかー
著者について
SHOWROOM株式会社代表取締役社長
1987年東京生まれ。2010年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、外資系投資銀行に入社。11年からニューヨークに移り、北米の機関投資家を対象とするエクイティセールス業務に従事。株式市場において数千億?兆円規模の資金を運用するファンドに対してアドバイザリーを行う。その後、0→1の価値創出を志向して起業を検討。事業立ち上げについて、就職活動時に縁があった株式会社DeNAのファウンダー南場に相談したことをきっかけに、13年5月、DeNAに入社。同年11月に仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。15年8月に当該事業をスピンオフ、SHOWROOM株式会社を設立。同月末にソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合弁会社化。現在は、SHOWROOM株式会社代表取締役社長として、SHOWROOM事業を率いる。