「知らないと恥をかく世界の大問題8 自国ファーストの行き着く先」を読んだ。
知らないと恥をかく世界の大問題8 自国ファーストの行き着く先 (角川新書)
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/07/20
- メディア: 新書
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とても良い!!!
浅く広く国際情勢について書かれているので、俯瞰することができる!
トルコがロシアに近寄っているのは知らなかったなぁ。
トルコがロシア戦闘機を撃墜して両国間の関係は最悪だと思っていたから。
国際政治って本当にわからない。
p.70
フルタイムで働いて、平均年収が日本円で約200万円だそうです。社員たちに生活保護を受けさせているということは、州に支出させているということです。社員たちは、生活をしていくためには街で一番安いものを売っているウォルマートで買い物をします。給料をもらっても、それはウォルマートに戻っていく悪循環です。
ウォルマートってこんなアコギなことをしていたのか。
ブラック企業じゃないか。
p.75
民主社会主義とは、社会主義革命を否定し、議会制民主主義の中で社会主義の理想を実現させようとする。つまり戦況で平和裏に政権交代を果たす。社会福祉を充実させるために選挙を通して大きな政府を実現するという思想運動です。
資本主義の暴走を押さえ込むには民主社会主義というのもいいかもしれない。
格差是正のための富の分配が実現しそうだ。
p.79
サンダース氏は、グローバル化によって格差が広がってしまったので、民主社会主義的なやり方で格差を縮めようとしたのです。
こうしてみると、反グローバルの動きでも、右側からの反発がトランプ現象、左側からの反発がサンダース現象といえます。
言われるとたしかにそうだ。
この見方は気が付かなかった。
p.102
法人税を35%から15%に引き下げることを決めました。
まさに金持ち優遇の政策です。
トランプ政権下、金持ちはますます金持ちになる。そして庶民は苦しいまま。やがて、「トランプに騙された」と気づく人たちが出てくるでしょう。
トランプ支持だった人は忘れられた貧しい白人だったはず。
まだ彼らはトランプを支持しているのだろうか?
それとも気づくにはまだ時間がかかるのだろうか?
p.118
イギリスは核保有国です。
知らなかった!
p.153
自分たちがこんな目に遭うのは自分たちの国を持っていないからだと考え、自分たちの国を持とうという運動=シオニズム運動が活発になります。
シオニズは英検の問題に出たはず。
p.196
日本にいると、イラクとイランはよく似ているイメージがありますが、全く違います。イラクにはアラブ人が住んでいます。中東といえばアラブ人が多いイメージがありますが、イランはペルシャ人の国です。民族も言葉も違うのです。
どこの国でも遠い国に関してはその程度の認識でしょう。
p.265
衆議院で多数を取れば、その党首が内閣総理大臣になって政権を取れる。参議院は勝ったからといって、政権が取れるわけではありません。衆議院選挙が「期末試験」だと考えれば、参議院選挙は「中間試験」という言い方もできます。
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p.267
私は、世界を見ていると「民主主義の国とは何か」と考えます。結論としては、選挙結果にみんなが従うことでないでしょうか。途上国では、たとえ選挙が行われても、現職が負けたりすると「おかしい」と居座り、内戦になるケースも見受けられます。
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フェイクニュースに騙されない! 世界のニュース池上解説・決定版、第8弾
池上彰の「知らないと恥をかく世界の大問題」(知ら恥)シリーズの第8弾。
2016年は、6月のイギリスEU離脱決定からトランプ大統領誕生まで、「自国ファースト」「反グローバル」「世界分断」の大きな流れが世界を包んだ。
この流れのまま、2017年の世界はどうなっていくのか?
右派勢力の台頭が気になる欧州での選挙、第5次中東戦争のリスクの高まり、北朝鮮の暴走……など、大衝突の種が世界中に転がっている。世界秩序が再び崩れていくのか? 重要な一年となるだろう。
トランプ現象によって、世界の大問題がよりクリアになり、そしてそのニュースに多くの人が関心をもった。世界が抱える大問題に真剣に向き合い、いかに行動するかを考える――、そのよいきっかけにしなければいけない。
“世界のニュースの入門書”として定着した「知らないと恥をかく世界の大問題」シリーズが伝える世界の今。あふれる情報の中から、いかに本質を見抜くのか。考えるヒントを、最新ニュースを題材に語る。