スポンサーリンク

on earthにはなぜtheがつかないのか?

強調の on earthより

惑星としての「地球」の意味ではtheをつけることも多いですね
The earth goes around the sun in 365 days.
一方、earthには「大地」「土」という意味もあります
cover the seeds with earth
種子に土をかける
つまり、
地球

大地


になるにつれて、冠詞がなくなるみたいですね。イメージとしては、
宇宙船から地球を見ている段階ではtheがある。
しかしだんだん地球に近づいて、地面に降り立ったときには、大地に接して冠詞がなくなる、
という感じでしょうか。
一方、on earthというのは、疑問詞を強調するのによく出てきます。
Why on earth did you do that?
一体全体、どうしてそんなことをしたのですか。
となったりします。
『英文法詳解』という本には、疑問詞を強調できる表現として、on earth以外に
in the world
the hell
the devil
を挙げています。
それぞれ直訳すると「世界で」「地獄」「悪魔」です。
どれもon earthと同じく「いったい全体」と訳せるそうです。
後者2つは俗語のようですがインパクトがありますね。
そしてここで、「いったい全体」をならべてみると、
on earth,
in the world,
the hell,
the devil
です。on earthだけtheがないことに気づきます。
そしてよく見ると、他の3つは「世界で」「地獄」「悪魔」ですから、大地に触れている、
あるいは大地より奥深いイメージです。
普通「いったい全体...どうしたんだ」とか
「いったい全体どうなっているんだ」というとき、
大地に足をつけて空を見上げて頭を抱えたり、驚きで地面に崩れ倒れたり。
いずれにしても大地に触れる、
あるいは大地の奥に転落するようなショックも含まれるほどです。
in the world,the hell,the devilは、いずれもそういった情景にピッタリ合っています。
ところが、さっき言ったように、
the earthは、theがついたままでは、宇宙から地球を眺めて達観するイメージで、
「いったい全体」という状況に合いません。
地面に足をつけ、土の奥まで落ち込むようなニュアンスを持つためには、
theを脱ぎ捨てて、earth「地面」「土」という無冠詞になる必要があります

つまり、無冠詞earthになることで、
the world,the hell,the devilの仲間になるわけです。