スポンサーリンク

ハートで感じる英文法―NHK3か月トピック英会話

ハートで感じる英文法―NHK3か月トピック英会話 ★★★★☆

この本の元のNHKの英語番組を見て、とても分かりやすかったので読んでみた。
田中茂範さんと同じく、ニュアンス、イメージ、感覚こそが大事という方針で、タイトルのハートで感じるがピッタリくる。
が、やっぱり映像の方がより分かりやすかった。

p.12
onは基本イメージは「上に乗っている」

onの基本イメージを、もっと発展させていくと、「接触」、「線上」、「圧力」、「支える」というように広がりますよ。

田中茂範さんコアイメージは「接している」。
人によってコアイメージ(基本イメージ)は違うんだな。

p.78
aboutは「まわり」という位置関係が基本です。(a)roundと同じです。「〜について」という日本語訳で硬直的に覚えないで下さいね。

Look about you.
まわりをみてごらん

この位置関係から「およそ、約」なんて使い方も生まれています。

あなたについて見てごらん→あなたについて考えてごらん、みたいなフレーズかと思った。まさしくaboutを「〜について」という日本語訳をしていた。

p.105
What time (wii/does) the movie start?

does プログラムです

It's all arranged. We (will leave/'re leaving) on Friday.

're leaving 段取りが決まっているに注意しましょう。予定ですね

Watch out! The vase (is going to/will) fall.

is going to もう事態はエスカレーターに乗って動いています

I'm exhausted! I think I ('m going to/'ll) go to bed.

'll その場で決めました

Before the interview I ('m going to research/'m researching) about the company.

'm going to research 単なる心づもり。具体的な計画があるわけではなりません。


英語のネイティブにとって未来は1つの形に決まっているわけではありません。

これは田中茂範さんの本でも出てた。
なかなか頭に入らない。

p.115 canの「潜在」がわかると…
canは潜在。それがわかるとネイティブのcanにぐっと深く分け入ることが出来ます。次の文はちょっぴり不自然な文。それがわかりますか?

△ Luckily, I could clean up the mess before my parents got back.
両親が帰ってくる前に綺麗に掃除することが出来たんだよ、幸運なことに、ね

日本語的に不自然なところはありませんが、英語ではcouldに違和感があるのです。この文は「実際に掃除できた」という意味。ですがcanは「潜在」。つまり「やろうと思えば掃除できた」…これは奇妙でしょう(ここではwas able toなら大丈夫)。
次の文ならばcouldでOKですよ。

My granddad could all kinds of magic tricks.
おじいちゃんは沢山いろんな手品が出来たんだよ

これについては巻末のbe able toで説明がある。

p.121
She (will/may) be in her office by 9:00. She's never late.

will 確信に満ちています。She's never late.から伝わってきますね。
彼女は9時までに来るさ。絶対遅刻しないから。

He (will/may) come. You can never tell with Jack.

may 「よくわかんない」です。
ジャックは来るかもしれないよ。あいつの行動は読めないから。

p.130 助動詞の過去形も「距離をとる」意識

Where on earth are we going to find that much money?

1 Well, we can try organizing some fund-raising events.
そうだねぇ。募金イベントを開くことができるよ。

2 Well, we could try organizing some found-raising events.
そうだねぇ。募金イベントでもできるんじゃないかなぁ。

過去形でありながら過去の意味は持っていません。これはcanを「弱めた」表現、「できるんじゃないかなぁ」です。1では「募金イベント開くことができるよ」と自信を持った表現となっていますが、2ではその自信が揺らいでいます。あまりよいアイデアだとは本人も思っていません。

p.131 助動詞の過去形が控えめ表現になる理由
控えめの本質が「離れる」ことにあるからです。自信を持って言えない、言いづらい、そこから離れることが、控えめ表現だからです。助動詞の過去形―「できる」から離れて「できるんじゃないかなぁ」―は、全く同じメカニズムの延長線上にあるんですよ。
過去形のイメージを思い出してください。過去形は「遠く離れた」「切り離された」―つまりは「距離」―がそのイメージの中核を成しています。つまり控えめ表現のための距離を出す方法として、過去形は絶好の受け皿となっているのです。

p.136 動詞の過去形が運ぶ「丁寧さ」
a. I hope you will help me.
君に手伝ってもらいたいんだけど
b. I hoped you would hep me.
あなたに手伝っていただきたいのですが

「今私は〜を望んでいます(a)」、現在形は実に生々しい要望が感じられ、聞き手にとって相当高い心理的圧力があります。ですが距離感のある過去形(b)を使うと「今のことではないんだけどね」「前にちょっと思ったんだけどね」など、現在と切り離された距離感が生まれます。聞き手の重圧がグッと減り、丁寧な印象を与える文になってくるというわけです。

How long did you want to stay, madam?
ホテルで何泊ほどのご予定でしょうか?
How much did you want to spend, sir?
デパートでいかほどご予算をお見込みでしょうか?

これらの表現は知っていたが、毎度、完全に過去形として受け取られことはないのだろうか?という疑問がわき上がる。

p.145 仮定法は「現実離れ」
1. If you touch me, I will scream.
2. If you touched me, I would scream.

この二つの文に話し手の「態度」の違いが感じられたなら仮定法のニュアンスが身についていますよ。1は無色透明の「もし触ったなら」。話し手はとくに、触るとも触らないとも思っていません。そうした気持ちが入っていない単なるif。ところが2には話し手の「見込み」が色濃くまとわりついてます。話し手はね、「触らない」と思っているんですよ。「そんなことは起こらないだろうけど…」が言外に響いています。

p.183 There構文は単なる「いる・ある」じゃない

次の例文はおかしな文

NG There is the boy in the park.
OK The boy is in the park.

NG Thre is Takeo in the classroom.
OK Takeo is in the classroom.

NG There is he on the team.
OK He is on the team.

There構文は、それまで話題に上がっていなかったモノを「〜がいてね、〜があってね」と初めて話題の中に引っ張り込む形です。
先の文のthe boy、Takeo、heは、話し手と聞き手、どちらにとっても既知の人物。すでに知っているという感覚が、未知のモノを話題に登場させるThere構文の感覚と衝突してしまうんですよ。

There's a strange guy hanging around the school entrance.
There are some great new movies out. Let's see one tonight.
Once upon a time there was a handsome prince called Henry.

There構文は昔ばなしの典型的な書き出しです。

経験上わかっていたが、ちゃんと説明されるているのでしっかり理解できた。

p.211
anyone、anywhere、anything。anyのイメージはの中心は「何をとっても」です。

Any man would fall for her.
どんな男性彼女を好きになるよ
Choose any topic.
どんなテーマでも良いよ
I didn't steal anything.
何も盗んでないよ

Someの疑問文・否定文での形がanyなどと書いてあるのを読んだことがありますか?あったら忘れて下さい。

I don't like any/some of the books you recommended.
君が勧めた本、全部/数冊 きらいだよ
anyだと「どの本も」つまりは全部嫌い。someだと「嫌いなのが数冊」。ほら、意味が全違うでしょ?

学校では、notなどの否定+any=全否定と習ったと思う。

p.215 shall
「will+強意」。

You will regret this.
後悔するよ「予測」

You shall regret this.
必ず後悔するからな

ですが神経質になる必要はありません。法律条文などで目にするものの、もはや消えゆく助動詞なのです。マークすべきは

Shall I do it?
Shall we meet around 7?
それぞれ助力・勧誘を表す定型表現です。

wii+強意か。わかりやすい。

p.215 be able to
be able to はcanとほぼ同じですが、過去の文で使われると微妙に意味が変わってきます。

He could fix any kind of machine.
どんな機械も[やろうと思えば]直せた

I was able to fix my computer.
パソコンを[実際に]直せた

違いを押さえておきましょう。

このニュアンスの違い。
日本人は間違えやすいようだ。

内容紹介
英文法の基本的かつ重要な12のトピックを厳選。
2色イラストを交えわかりやすく解説しています。
前置詞、冠詞、指示詞、現在完了、進行形、-ing、
未来表現、助動詞、丁寧・婉曲表現、仮定法、
動詞・英単語、文型

著者からのコメント
英語は用法・日本語訳で征服できるほど単純ではありません。
同時 に、山ほど規則を覚えなければならないほど機械的に
できているわけで もありません。もう遠回りはやめましょう。
ネイティブの感性を知るための新しい文法がここにあります。
本書でみなさんは、英文法のもっとも複雑で厄介な項目を単純な感覚として学ぶことができます。(大西泰斗