『NHK「100分de名著」ブックス マキャベリ 君主論』を読んだ。
- 作者: 武田好
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/08/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マキアヴェッリが理想的な君主として取り上げたチェーザレ・ボルジアのように冷酷になれば秩序をもたらすことができるかもしれない。
だけど腹心ロルカを利のために殺したチェーザレ・ボルジアを見た部下はどう思っただろう?
冷酷だったことにより部下の謀反が起き殺害されたリーダーなんて史実にたくさんいたと思う。
そんな史実にマキアヴェッリは目を向けなかったのだろうか…
結局冷酷であっても史実を見れば失敗例はたくさんあると思うので、完全な君主論なんてないんだろうな。
p.71
すべての根底にあるのは「祖国を平和に維持していく」という大きな目的、その目的を達成するためににはきれいごとだけを言っていてははじまらない、時には世間で悪と呼ばれていることにも手を染めなくてはならない場合もあるし、そこに踏み込んでいく男気も必要であるというのが、この本の趣旨なのです。
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内容紹介
慎重であるより、果断であれ権謀術数の書として物議を醸し、現代では帝王学として切り貼りされがちな『君主論』。しかし、それが政庁への再雇用を求めて権力者に献呈された論文だったことはあまり知られていない。ルネサンス期のフィレンツェで書かれた、乱世を生き抜く政治哲学を紹介する。
内容(「BOOK」データベースより)
政治的リアリティでもって、キリスト教的倫理観を排し、「権謀術数の書」として物議を醸した『君主論』。現代では帝王学のマニュアルとして切り貼りされがちだ。しかし、それが政庁への再雇用を求めたマキャベリが自分のために、自分の経験をもとに記した「政治実践の書」であったことはあまり知られていない。ルネサンス期のフィレンツェで辣腕をふるった書記官による、乱世を生き抜くための政治哲学を紹介する。東郷和彦氏との対談/読書案内/年譜を新たに収載。