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世界から格差がなくならない本当の理由 2017年15冊目

世界から格差がなくならない本当の理由を読んだ。

世界から格差がなくならない本当の理由 (SB新書)

世界から格差がなくならない本当の理由 (SB新書)

★★★★☆


共産主義国にはなりたくない。

かといって、資本主義国である以上格差は生まれる。

リスクを取り挑戦し成功したものが勝利の盃を味わえる。

リスクをとらず挑戦しないもの、リスクを取り挑戦し敗れたものが勝者のもとで働きおこぼれを貰う。

このシステムで仕事は世界各地に散らばり、全体的に富は増え貧困者数は減ってきた。

一方、格差は広がっている。


この本は「なぜ格差がでるのか、格差によってどんなことが起こっているか、なぜ格差がなくならないのか」を紹介している。どうやったら格差がなくせるかという提言ではない。




格差の原因として「貧困層の教育を受ける機会が少ない。塾にも行けず、参考書も買えない」というが、高校まで授業料無償化されたのでそれで十分だと思う。

それとも塾代、参考書代までも補填して平等にしようということだろうか。

また少子化により猫も杓子も大学入学できる今、大学まで無償化すべきではないと思う。





一番驚いたのが第二章の「金持ちが独立し、裕福層だけの都市が続々誕生」だ。


国単位で起きているのがイギリスのEU離脱、アメリカの保護貿易主義。

個人単位で起きているのが住民投票で自分たちの市をつくるこの例。

「なんて自分勝手で弱者をいたわない奴らだ」と思ったが、書かれている独立に賛成した金持ちの言い分もわかる。


格差により、持つものと持たざるものの間に軋轢が生まれ、そこにISや他国の思惑が入り込み大きな混乱に繋がるような気がしてならない。


資本主義は保持するべきだと思うが、格差は是正されるべきだ。


p.134

世界でお金持ちの奪い合いが起きている!

富の再分配をしようと所得税、相続税を上げれば金持ちは海外の所得税、相続税の安いところに移住してしまう。


消費税を上げるのが1番良いような気がしてきた。


p.197

非正規社員の平均賃金は、正社員の6割程度です。

日本の格差の元凶は派遣制度だ。

派遣をなくす。同時に、法律で企業が正社員の首を切りやすくして(不当解雇と訴えられないように法的に保護する)積極的雇用に向かうようにするべきでは。




世界の富裕層上位8人が保有する資産は、
人口の半分にあたる下位36億人の資産とほぼ同じ! ?

富裕層が富を独占し続ける狡猾な仕組みは?
貧しい人がますます貧しくなる残酷な実態は?
触れられなかったタブーに池上彰が斬り込む!

2016年12月16日、フジテレビ「金曜プレミアム・池上彰緊急スペシャル! 」で放送され、大反響を得た高視聴率番組の書籍化! !

ミリオネアなんてまだまだ。世界には資産1100億円以上持っている“ビリオネア"が相当数いることが判明。大富豪のイメージの強いドナルド・トランプ氏など、全米長者番付ではなんと100位にすら入っていない! そんなアメリカでは“お金持ち"が市を作ってどんどん独立していた! そこで、池上彰はウォール街に飛び、瞬時に富が富を生む現場を緊急取材! また、トランプ氏の意外な節税対策が紹介され、スタジオ中から驚きの声が。その対策にはある動物が使われていた!
一方“総中流社会"と言われた日本では生活保護受給者が毎年増加し、その影響を子どもたちが受けている深刻な実態が明らかになる。貧困家庭では、子供に十分な教育を受けさせることができず“教育の格差"が生まれてしまっているのである。そうした子供たちはどんな生活を送っているのか?そもそもなぜ日本で格差が広がったのか?安倍内閣の掲げる“働き方改革"で格差は解消されるのか?
格差が拡大している世界へ、池上が緊急提言する。(「池上彰緊急スペシャル! 」フジテレビHPより)