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池上彰とホセ・ムヒカが語り合った ほんとうの豊かさって何ですか? 2016年40冊目

池上彰とホセ・ムヒカが語り合った ほんとうの豊かさって何ですか? ★★★☆☆


2016年4月に初来日したホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領。池上彰氏との対談が実現し、
「豊かさとは何か」を語り合った。対談はテレビでも放送され大きな話題を呼んだ。
本書ではその対談を完全収録。世界で格差と貧困の問題が深刻になる中、
私たちはどうすればいいのか? 「世界でいちばん貧しい大統領」の呼び名をもつ
ムヒカ氏からの日本人へのメッセージを、池上彰がわかりやすく解説する。

ホセ・ムヒカとの対談は十数ページしかなく、ほとんどが池上彰の解説でページを稼いでいる。

そしてホセ・ムヒカの話は本人も言っているとおり目新しさがない。

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前日に読んだホリエモン×ひろゆき やっぱりヘンだよね ~常識を疑えば未来が開ける~とは真逆の内容だった。

ホセ・ムヒカは資本主義は暴走し、貧富の差を大きくした。
政治は富の再分配をしなくてはいけないと考える。


ところがホリエモンは富の再分配のために税金をあげれば、金持ちは税金の安いとこ逃げるので税金を高くすることには反対。
そして全体としては富は増加している。多くの貧困レベルにいた人を引き上げた。

確かにどちらも正しい。
両方の意見の中間が良いのかな。



p.52

ムヒカ氏の政策で、世界中にインパクトを与えたのが「大麻の合法化」です。

犯罪組織が資金源を断たれ、弱体化すれば治安も良くなるでしょう。そうなれば貧困層を犯罪から守ることにもつながるのではないか。

あった!
あれはウルグアイの出来事だったか。


p.57

現在では新大陸「発見」とは言わずに「到達」と表現します。「発見」というのはヨーロッパ側の一方的な見方。そこにはもともと住民がいたのですから当然ですね。

なるほど。


p.98

キューバには、グァンタナモ米軍基地が存在していました。
捕まえた兵士をアメリカ国内に連れていけば、アメリカ国内の法律が適用されるため、弁護士がつき、当然拷問などできません。そこで、グァンタナモ米軍基地に連れていけばアメリカ国内ではないから聞き出せると判断し、基地内に収容所をつくったのです。

南アメリカ大陸の国々に対するアメリカの横暴(特にパナマ、キューバ)を読むと、反米国家が南アメリカ大陸に幾つか誕生したのも納得がいく。



◆主な内容
●対談 池上彰とホセ・ムヒカが語り合った
「日本人はほんとうに幸せですか?」
人生で大事なのは勝利することではなく、「歩き続ける」ことです

池上解説
1 中南米に広がった反米主義、反新自由主義
●大航海時代の覇権国、スペインとポルトガル
●中南米に左派政権が次々に誕生した
●かつてスペインとポルトガルは世界を「二分」しようとした
●影響を受けたキューバ革命。ムヒカ氏は何と闘ったのか
●辿り着いたムヒカ氏の結論。「暴力では世の中は変えられない」
●中南米に広がった反米・反新自由主義ネットワーク

2 どうして格差は広がったのか?
●日本の貧困率は先進国でトップクラス!?
●考え方の違う人間を受け入れる。それが「真のリベラリズム」
●格差が拡大した要因は2つ。グローバル化とテクノロジー
●いまの政治、経済の仕組みはトップ1%のためだけのものか

3 日本でも学生が立ち上がった時代があった
●世界の学生運動や大衆運動
●世界中で多くの学生・若者が国家権力に立ち向かった
●中国の天安門事件も学生と国家権力の対立
●医学部闘争から始まった東大安田講堂事件
●東大と日大で始まった学生運動が全国へ広まった

4 なぜ政治への参加が必要か?
●世界の選挙年齢
●あなたが、そして世界の人々が幸福を感じられる社会に

Column
1 ~大麻合法化~
あえて合法化することで密売組織の資金源を断つ
2 ~キューバとアメリカの仲介~
54年ぶりに国交正常化したキューバとアメリカの仲介役に
3 ~ノーベル平和賞~
もし、選ばれてもムヒカ氏は辞退する?
4 ~オバマとムヒカ~
ムヒカ氏はオバマ大統領のアドバイザー的存在だった?
5 池上教授の大学講義試験から「幸せ」を考える