常識として知っておきたい日本の三大宗教 神道・儒教・日本仏教 (イラスト図解版) ★★★★★
基礎的なことだが、知らないことばっかりでとても勉強になった。
神道・仏教・儒教は思ったよりも身近にあったんだ。
p.10
春夏秋冬があって、毎年台風が訪れ、地震も多い島国。自然の恵みに恵まれているが、同時に自然の脅威にもさらされる国。
昔は、自然の摂理が科学的に解明されていたわけではないので、(略)、すべての自然現象は、それを司る神様のなせる業、と考えられるようになった。いっぽう、キリスト教とイスラム教、そしてその双方の土台となるユダヤ教は、砂漠で生まれた宗教である。
なぜ自分はこんな過酷な環境で生きなければならないのかと考えたとき、宇宙にはなにか超越的な存在があり、その存在が我々に試練を与えているのだ、という思想が生まれた。その超越的存在が、唯一神となったのである。
p.27
神道には他の宗教に存在する「経典」をはじめ、「世界観」や「宇宙観」、さらには「未来観」「具体的な死後の世界」といった概念も存在していない
p.41
「南無阿弥陀仏」とは、「計り知れない命と光(救い)の存在である仏に、心から信じ従う」という意味になる。
p.74
天照大神は岩戸を少し開け、これでまた世界に光が戻った。
ちなみに、これは、古代に起きた皆既日食をモデルにした物語と推測されている。
p.77
神道の神の代表格といえ、全国各地に約一万四千八百もの「八幡様」がある。お稲荷さん次いで、ナンバー2の数を誇る。
八幡様は、応神天皇をまつり、いまは弓矢・武道などの神様とされる。
p.78
八幡神社の次に多いのは、天神様をまつる神社。全国に約一万三百ある。
天神様が学問の神様となったのは、菅原道真をまつる神社だからだが、〜
p.79
もっとも身近な神社といえば、なんといってもお稲荷さんだろう。
全国に約一万九千八百もあり、数としては一番多い。
稲の神様。五穀豊穣を司る神だった。正式な神名は「稲荷大明神」という。狐がお稲荷さんに使えているとされるのは、古来、狐を田んぼの神様の使いとする信仰があったからとみられる。
日本人の心と暮らしに息づく三つの宗教の要点がわかる入門書。宗教から、私たちの文化や歴史の奥深さが見えてくる。