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薬なし、自分で治すパニック障害 2014年20冊目

薬なし、自分で治すパニック障害 ★★★★★


対処療法じゃなくて根本療法をしようという趣旨。
しかし薬物治療、寛解を否定していない。
治療法の多様性に寛容で、著者の行っている治療法以外を否定するということがなく、読んでいて嫌な気分にならなかった。


製薬会社や医者の責任を指摘するだけではなく、楽に治してもらいたいという患者の甘えにも触れている。まさにタイトルの「自分で治す」だ。
その通りだと思う。
乗るのが怖い―私のパニック障害克服法で長島一茂も「パニック障害は100%自分で治すもの」と言っている。


根本療法として紹介されているのは、認知行動療法、暴露療法、食事、規則正しい生活、呼吸法、体操などで特に他の本と異なる目新しいことは載っていない。


ただし、薬と漢方と減薬について詳しく書かれている。これは他に類書がない。それぞれの正しい知識を得たい人はぜひ読んでほしい。

自分のパニック障害に関する投稿はこちら→[パニック障害]記事一覧




p.32

パニック障害」とうつ病の併存率は五十%以上に上ります。

p.90
ストレスに直面したとき、脳は、自律神経のバランスを乱して内耳の浮腫を起こし、めまいを起こさせることで、辛い現実から逃避しようとしているのです。

めまいも戦いか逃避かの選択の一種だったんだ。


p.120

冷たい水を飲む
これも、舌を介して副交感神経が刺激され、心拍数が減少します。

ミント系のタブレット菓子を食べる
パニック発作を防止できることがあります。ペパーミントには、鎮静、緊張緩和、胃腸機能の改善といった効果があります。

当時は両方持ち歩いていた。

p.205

ストレスが先行し、その結果としてパニック発作が起きるのです。つまり青斑核や扁桃体の機能は、原因ではなく、結果であると言ったほうがいいのかもしれません

パニック障害」は、外的ストレス、ストレス対処能力の低さ、青斑核・扁桃体の問題、自律神経の機能異常、病的な心理反応が円環をなしたその中心に存在します。だから、青斑核や扁桃体だけでなく、それ以外の要素にも目を向けなければいけません。

内容紹介
25人に1人がかかっていると言われる「パニック障害」。その特徴は、ある日突然に、「自分は死んでしまうのではないか」というほど激しい動悸や呼吸不全、めまいに襲われるというもの。効果的な治療が少なく、抗うつ薬抗不安薬を長く服用するため、副作用に悩んでいる人も多い。この本では、薬に頼らず自分の意識を変えることで、完治を目指すまったく新しい治療法を専門医が提案。パニック障害を「心の病気」や「脳の病気」ではなく、「身体の病気」=「治療可能な病気」ととらえることこそが、完治へいたる重要な第一歩と著者は訴えている。実例豊富で、患者本人と家族に必ず役立つ本。

不安を減らし、薬も減らせるまったく新しい治療法

(本書の内容の一部)
・治療の何が問題か
・不安障害と何が違うか?
過呼吸症候群や、過敏性腸症候群との関係は?
・「パニック障害」を身体の病気と捉えてみる
・なぜ、息苦しさ、窒息感が起こるのか?
抗不安薬が「パニック障害」を強化する
・やっぱり怖い抗不安薬離脱症状
抗うつ薬の離脱j症状とは?
・心理カウンセラーはどうやって探すか
・「認知行動療法」がうまくいく人、いかない人