イメージでわかる単語帳―NHK新感覚☆キーワードで英会話 ★★★★☆
続いても田中茂範さんの著書。やっぱり分かりやすい!
単語のコアが載っており、英単語の理解が深まる。
動詞の後に、形容詞、前置詞、副詞が付いたときの意味の変化も、単語のコアを使って説明できているので納得できた。
shallも載っていたらもっとよかった。
ほぼ知っていることだったが、確認になった。
それから、オマケのようなFuther Step upという数ページが、知りたかったことが載っていて為になった。
★4つ。
p.182 should
コア
あることがなされるべき、(だが)まだなされていない<なされるべき>ことが強く望まれると、助言、提案、義務・必要、当然などを表します。また、<なされるべき>ことがあまり予期されない場合は、万一、用心、意外性などを表します。
<なされるべき>ことが強く望まれると、
You should apologize to her.
(彼女に謝った方が良いよ)
とか
You should come by and see me.
(ぜひ遊びに来て)
のような、「助言」や「提言」でよく使います。
このshouldは、強制力をもつmustや、「しないとマズイぞ」という感じのhad betterよりずっと穏やかに響きます。
You should pay taxes as citizens.
(市民として税金を払うべきだ)
のように、「義務・必要」を示すこともあります。これは<常識に照らしてそうすべきだ>という場合です。
また、
He should be over 40.
(彼は40歳を超えているはずだ)
のように、ある状況の判断にshouldを使うと、<そう判断してしかるべき(当然)だ>となります。
<なされるべき>ことがあまり予期されないshouldの用法もあります。
If you should change your mind, call me.
(もし気が変わったら、電話して)
は、if節でshouldを使って、<(まだそうなっていないが)そうなるべくしてなるなら〜>という「万一」の想定を表す構文です。
Take an umbrella in case it should rain.
(雨が降る場合に備えて傘を持っていけ)
の”in case --- should ~"は、「---が〜する場合に備えて」という「用心」を示します。
さらに、
It is a pity that he should say a thing like that.
(彼がそんなことを言うのは残念だ)
では、「そんなはずがあるか」という「意外性」を示す用法(主にイギリス英語)になっています。
p.192 不定詞と動名詞の違い
1 不定詞のみを目的語とする動詞 to do
to doは、ふつう、「これからする」という未来指向になるので、「よし、やるぞ!」といった前向きな「願望」や「意志」を示す動詞と相性が良くなります。また、行為と向き合って「対応する」といった意味合いの動詞とも一緒に使います。
たとえば、
I want to hold your hand.
で、to doの代わりにdoingは使えません。どちらも、まだやっていないことをto doで表すからです。2 動名詞のみを目的語とする動詞 ing
動名詞のdoingは、イメージやアイディアとして行為を捉えます。一般に、「〜すること」とされてしますが、doingのコアをふまえて、<〜している(する)こと>とするとより柔軟に理解できます。また、動名詞は完全に名詞化しているので、その行為がいつ行われるかは問題になりません。そこで、過去・現在・未来野路寛二くじ縛られずに使われます。これは、未来指向の不定詞と対照的です。
I enjoy swimming.
でto swimとしないのは、これから泳ぐのを楽しむ、ではおかしいからです。3 不定詞と動名詞を目的語にとり、意味が大きく異なる動詞
「記憶」を問題とするrememberとforgetは、<何かをしている>イメージを記憶として語るときはdoing、これから<行為に向かう>という場合にはto doを選びます。
I remember seeing you somewhere before.
(あなたにどこかで会ったことを覚えている)
は、「会っている」時のイメージが今に残る、
Please remember to say hello to him.
(彼によろしくいうことを覚えてて)
は、これからすべきことを覚えていて、と言う意味合いです。4 不定詞と動名詞を目的語にとり、意味が微妙に異なる動詞
like、love、hateなどの「好悪」を表す動詞は、名詞化されたイメージを語る場合はdoingを、<行為に向かう>といった意味合いが感じられる場合はto doを使います。
He loves swimming.
や
I don't like disturb you.
がその例です。5 開始・継続・終了を表す動詞の後ろのdoing
ところで、start、continue、finishなどの後のdoingは、実際に進行している動作を表します。たとえば、
She started/continued/finished reading the book.
とは、つまり、
She is reading the book.
という状況を、「始めた」「続けた」「終えた」ということです。これが単なるイメージやアイディアの問題ではなく、実際の動作を示していることは明らかですね。
rememberとforgetの後は要注意だ。
p.228 副詞の機能
動詞にover、around、inなどの副詞をつけた表現は、動詞の意味を拡張したり、鮮明にする機能を持ちます。takeだけでは「引き継ぐ」という意味はありませんが、take overとすることで、その意味を拡張します。これは意味の拡張機能の例です。
また、takeには「〜から取る」の意味合いがありますが、take awayとすることで、その意味を強調し「取り去る」の意味合いにすることが出来ます。これは、強調機能の例です。
cutは「切る」という意味ですが、「切り込む」なのか「切り離す」なのか曖昧な性質があります。そこで、cut inやcut outのように副詞を付けることで、意味を鮮明化することができるわけです。
意識はしてなかったが、理解はしていた。
しかし、改めて文章で読むとなるほどと思う。
p.228 前置詞と副詞の区別
get on the train
このonは前置詞
take off his shirt
このoffは副詞です。ここでの違いは、下の分析を見ればハッキリします。OK he [got] [on the train].
NG he got the train on.OK he [took off] [his shirt].
OK he took his shirt off.on the trainは前置詞句で、「電車の上に」と訳すことが出来ます。ところが、off his shirtは前置詞句ではありません。「彼のシャツから離れて」と訳すことが出来ないからです。
動詞+副詞の句動詞では、
He took off his shirt.
He took his shirt off.
と両方の表現が可能であり、前者を結合型、後者を分離型と呼ぶことが出来ます。
略
意味合い(強調点)がやや異なります。
単純化していうと、結合型の場合には副詞が持つ場所的な意味合いが弱くなり、1つのまとまりとして処理される傾向があるようです。分離型だと副詞の役割が独立した形で強調され、場所的な意味合いが強くなると同時に手続き的な意味合いが強くなります。
He took the book up.
だと「彼は本を手にして、上に上げた」のように、手続きを踏む意味合いになりますが、
He took up the book.
だと「彼は本を取り上げた」といった感じです。
頻度的には結合型が多いようですが、句動詞の意味をイメージで捉えるには、分離型を基準にすると良いでしょう。
前置詞か副詞か意識したことはなかったので、これもなるほどと思った。
p.231 「動詞+副詞」表現の4つの意味タイプ
Don't hold back.
(ためらうな)
のhold backは自動詞で、「自ら後ろにいる状態を抑えておく」ということです。
一方、
Don't hold back your anger.
(怒りを抑えなくて良い)
は「怒りを後ろにある状態に一時的におさえておく」という意味です。
このように、「hold+副詞」の表現の中にも他動詞と自動詞の用法があるということに注目しておく必要があります。
これもまったく意識したことがなかった。
p.231 「動詞+副詞」表現の4つの意味タイプ
さらに、「副詞の種類」と動詞の関係付いていえば、たとえば、hold overだと、「overの状態をholdする」ではなく、「holdしてそのままoverする」という解釈になります。We decided to hold her over in the same position.
彼女に同じポジションで残ってもらうことに決定したhold upだと「持ち上げた状態の抑えておく」という解釈になるのと対照的です。
内容(「MARC」データベースより)
基本語のコア(中心的な意味や機能)を理解して、基本語を「使い分けつつ、使い切る力」を身につけよう! take、getなど重要単語約150を紹介。NHK「新感覚☆キーワードで英会話」のエッセンスをまとめた一冊。