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陰日向に咲く

陰日向に咲く★★★★☆


別々の主人公の5つのストーリーから成っているのだが、所々交錯していく。
その文章編成能力にビックリした。相当練りに練って構成したんだろう。
また、想像力が素晴らしく、女性主人公の視点をまるで女性が書いたかのように書けているし、ギャンブル狂いの多重債務者の話はまるで経験者のように書けている。

「これはまんまとやられたっ!」と思わされたのは、”ピンボケな私”。
ミキがまさか***だったとは!
読み手の常識をうまく利用し、最後まで気づかせないとは感心した。
劇団ひとりは、発想力もあるのか。
文才がうらやましい。

内容(「BOOK」データベースより)
ホームレスを夢見る会社員。売れないアイドルを一途に応援する青年。合コンで知り合った男に遊ばれる女子大生。老婆に詐欺を働く借金まみれのギャンブラー。場末の舞台に立つお笑いコンビ。彼らの陽のあたらない人生に、時にひとすじの光が差す―。不器用に生きる人々をユーモア溢れる筆致で描き、高い評価を獲得した感動の小説デヴュー作。