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新版 電車に乗れない人たち: 大丈夫、パニック障害は治るよ!

新版 電車に乗れない人たち: 大丈夫、パニック障害は治るよ! ★★☆☆☆

10年前出版の電車に乗れない人たち―大丈夫、パニック障害は治るよ! - How Many Books Do You Have?の2012年版。
前の版との違いは思い出せないが、2012年の時点で過換気症候群の対処法としてぺーバーバック法を推奨している。
また、語尾に「のようです。」、「かもしれません。」、「といっても良いでしょう」が多用されている箇所があり自信のなさが感じられ、信頼できない印象を受けた。
ちゃんとした医学的なソースから述べているというより、一臨床心理士の個人的な感想といったレベルの内容だった。
なので星★2つ。

p.45 パニック発作は「症状」、さらに進むと「パニック障害」へ

  1. 激しい動悸、心悸亢進(心臓の動きが速く、強くなる)、または心拍数の増加
  2. 発汗
  3. 身震いまたは全身・手足の震え
  4. 息切れ感または息苦しさ
  5. 窒息するような感じ
  6. 胸の痛みまたは胸部不快感(胸が苦しい感じ)
  7. 吐き気または腹部の不快感
  8. めまい、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなるような感じ
  9. 現実感消失(現実でない感じ)、離人症状(自分が自分でなくなっていくような感じ)
  10. コントロールを失うことへの恐怖、気が狂うことに対する恐怖
  11. 死ぬことに対する恐怖
  12. 感覚の異常(感覚の麻痺、しびれ、うずき感)
  13. 冷感または熱感(寒気がしたり、ほてったりする)


この13項目とは、実はアメリカ精神医学会で定められた「パニック発作」の診断基準(DsM-Ⅳ)なのですが、現在、4項目以上の症状が発作時に同時に起こり、しかも10分以内という短時間にそれらの症状が最高レベルまで到達するような場合、「パニック発作」と診断されます。 

ちなみに3つ以下であった場合は「症状限定性発作」と呼ばれ、パニック発作とは区別されています。

俺は、1、2、13の3つが該当する。
動悸がして(1)、瞬間湯沸かし器のように体が一瞬で熱くなり(13)、汗がわき出て(2)、ソワソワしてそこから逃げ出したいという症状だ。

でもヒステリー球があるから4も該当するのかなぁ。でもこれは発作時というより常にある症状だから違うか。そうすると「症状限定性発作」になる。
とすると、なぜ担当医が自分に「パニック障害」と診断を下したのか疑問だ。

p.46 パニック発作は「症状」、さらに進むと「パニック障害」へ
初めて「パニック発作」を経験した後も、たびたび発作を起こすようになってしまった場合、「パニック障害」という心の病気にかかっていると考えて良いでしょう。

p.47 パニック発作は「症状」、さらに進むと「パニック障害」へ
主に次のような場合が「パニック障害」の診断基準となっています。

  1. 予期しないパニック発作が繰り返し起こる。
  2. 1回の発作の後、1ヶ月かそれ以上、①「また発作が起こるのではないか」という心配や、②発作または発作を起こして、”○○になったらどうしよう”という心配、③発作に関連した行動の変化のうち、1コ以上が続いていること。
  3. パニック発作が、薬物の乱用や治療の服用、または甲状腺機能以上などのような身体疾患の生理学的作用によるものではないこと。
  4. パニック発作が、社会不安障害強迫性障害、外傷後ストレス障害で説明できないこと

DsM-Ⅳより)


まず1が自分には該当しない。
床屋、歯医者など場所が限定されていて、予期できる。
それに、症状限定性発作でありパニック発作ではない。
DsM-Ⅳからすると、自分は症状限定性発作でありパニック障害ではない。
2、3、4は該当する。

p.54 過換気症候群
過換気症候群」とは、はっきりとした身体的原因がないのに呼吸が突然速く多くなり(過呼吸)、空気が吸い込めない感じがして息苦しくなる、動悸がして胸が締め付けられる、頭痛や吐き気、口の周りや手足のしびれを感じると言った症状を起こす病気です。
状態が酷いときには全身のしびれや痙攣を起こしたり、失神したりすることもあり、「死ぬのではないか」という不安感を抱くことも少なくありません。
また「過換気症候群」も予期不安を伴い、一度症状を経験すると「また発作が起こるのではないか」という心配や不安感を感じてしまいます。それが結局は、「発作が起こると怖い」という思いに繋がり、電車車に乗れない、人の多い場所に出かけることが出来ないという事態に繋がっていきます。
そういった意味で、パニック発作と非常によく似た症状を伴う病気です。事実「パニック障害」と「過換気症候群」を合併してしまっているケースも良く見受けられます。

p.55 過換気症候群
鼻と口の両方を覆うように紙袋またはビニール袋や両手をあてがい、その中に息を吐き出して、その吐きだした息を再び吸い込みます。この作業を呼吸がラクになるまで繰りかえして行うだけです。


2012年出版本でペーパーバック法を推奨する臨床心理士か。
勉強不足ではないだろうか。

p.55 「なぜ電車に乗れなくなってしまったの?」
社会不安障害」、「過敏性腸症候群」、「過換気症候群」の3つの病気をご紹介しました。同じ「電車に乗れない」状態に陥っていたとしても、そのもととなる原因が、「パニック障害」ではなく、こうした別の心の病気であることは案外と多いものです。

単体で発症しているケースもあれば、「パニック障害」を併発しているケースもありますし、これらの病気が引き金となって「パニック障害」へと移行していく場合もあります。


電車に乗れない原因はパニック障害だけとは限らないから、自分で判断しないこと。

p.57 過度のストレスが心に変調を起こす
パニック発作を1回でも経験したことがある人は、全人口の1割といわれています。略
そのパニック発作パニック障害へと進んでしまっている人というのはどのくらいいるのでしょう?その数は約120万から300万人、すなわち100人に1から3人がパニック障害であるといわれています。


パニック障害の最新本になると大分パニック障害の割合が増えている。
前は100人に1人と言われていたのに。
しかし、バラツキが1から3人と大きい。
ソースも提示されていなし。どこから取ってきた数字なのか明示しない理由が分からない。
信頼できるのか、この数字。

p.59 過度のストレスが心に変調を起こす
パニック障害になりやすい人は、基本的にストレスをためこんだまま耐えてしまう人、ある程度のストレスならグッとこらえてしまう人が多いようなのです。
つまりまじめでがまん強いのですが、それだけにストレスがある限度を超えると発作を起こしてしまう。ストレスとパニック発作との関係でいうと、そのようなパターンが多い印象があります。


統計的なデータじゃなくて臨床心理士一個人の見解か。
もっと医学的なしっかりした統計データを示してほしかった。
せめてサンプル数と割合を載せるなどしないと、ふわふわした感じしか受けない。

p.69 パニック発作を起こしやすい人の特徴がある?
神経質なところがある人、強迫的な側面がある人はパニック発作を起こしやすいといわれています。

不安を抱えやすい傾向がある人はパニック発作を起こしやすいといって良いでしょう


ここも語尾がふわふわして信頼するに足らない。
具体的な統計データを提示してくれればいいのに。

p.74 「他人の目」を気にしすぎる人も要注意
「他人の目を気にする」傾向がとても強い人たちは、「見られる」ことをいしきするあまり多大なプレッシャーを感じながらも「こう見られたい人」を演じ続け、ストレスをためてしまった結果、自分に限界がきてしまうようです。

p.75 パニック発作を起こしやすい人の特徴がある?
他に

  • 何事にも几帳面で完璧主義
  • きまじめで責任感が強く、徹底的にやりたがる
  • 潔癖主義
  • 変化を好まない
  • 感じやすく、傷つきやすい
  • 引っ込み思案
  • 自分に自信がない
  • 依存心が強い
  • 自己中心的でわがまま
  • 柔軟性が乏しく、融通が利かない
  • 人当たりが良く、いつも明るく振る舞うが、感情の起伏が激しい


大概の人がどれかに引っかかるんじゃないか?
血液型による判断、占いと変わらないのでは。

p.76 パニック発作を起こしやすい人の特徴がある?
すなわち「不安」というものに過敏になりすぎないこと、考えすぎないこと、自分自身をおいつめないことが、この病気を起こさない・酷くさせない1つのポイントといっていいかもしれません。むずかしいかもしれませんが、パニック障害になりやすい傾向のある方は、ある意味、いい加減でだらしない生き方を目指すと良いのかも知れません


「〜しれません」連続。

p.83 パニック発作が起こるメカニズム


他の本には書いていないカルシウム不足、カルシウム血症によるパニック発作が起こるメカニズムを知りたいな。

p.84 パニック発作が起こるメカニズム
パニック障害は現在、脳を中心とする生体反応の異常が原因で起こるという節が一般的です。

パニック障害の患者さんは、発作を起こすことについて、ともすれば自分の育ち方に原因があると考えたり、自分自身の性格の弱さを攻めがちになります。でも、そうではないのです。
しかも、「ワタシが悪いのね」と考えてしまうと、カウンセリングなどの効果もなかなかあらわれてくれません。


心を積極的にしないと。

p.91 放っておくと勝手に急成長してしまう
パニック障害は「不安が不安を呼ぶ」病気と呼ばれていますが、発作後に感じる不安は、「また起こったらどうしよう」というものから、「人前で起こったらどうしよう」「人前で吐いてしまったら、粗相をしてしまったら」「ヘンな目で見られたら」「気絶したら」「頭がおかしくなってしまったら」「死んでしまったら」
など、さまざまに派生していきます。
これらを「予期不安」といいパニック障害の初期の段階では、パニック発作と予期不安の繰り返しが症状の大半を占めているのです。

p.99 さまざまに展開していく二次的な病状
初期の段階のパニック発作をほっておくと、その後どのような病状があらわれてくるのでしょうか。二次的な病状について、主だったものを上げてみました。
広場恐怖

  • 急行電車(各駅停車)やタクシー
  • バスに乗れない
  • エレベーターに乗れない
  • 高速道路を運転できない
  • 美容院や歯医者に行けない
  • スーパーやデパートに出かけられない
  • 人混みの中に出かけられない


自分は、歯医者に行けなかった。広場恐怖を持ってたんだ。

p.100 さまざまに展開していく二次的な病状
広場恐怖は「そこに行くと、また発作が起きるのではないか」「発作が起きてしまったらどうしよう」という予期不安が強まることで、特定の場所(たとえば以前発作をおこしたことのある場所、逃げ場が無くて怖い場所)に行けない、あるいは出かけることそのものが恐怖になっていく病気です。


広場恐怖の定義

p.102 さまざまに展開していく二次的な病状
心気症
実際にはそうではないのに「重大な病気なのではないか」と思い込んでしまう症状をいいます。

p.103 さまざまに展開していく二次的な病状
うつ病
パニック障害のある方のうつ症状は、抑うつ気分(絶望感や悲哀感、焦燥感があり、考える力がなくなるなどの状態)が強い、不安や緊張がある、疲れやすい、離人感(自分が自分でない感じ、現実感がない感じ)がある、鉛のように手足が重い感じがする、過眠、食欲増加、自殺はあまり考えない、などの形であらわれることが多く、そこが本来のうつ病と異なる点と言えます。

p.104 さまざまに展開していく二次的な病状
アルコール依存症
発作の不安と恐怖をアルコールで紛らわせようとして、過度に飲酒することで起こってしまう二次的病状といっていいでしょう。

p.104 さまざまに展開していく二次的な病状
広場恐怖だけが起こる方もいれば、広場恐怖とうつ病をあわせて発症してしまうケースもありますし、なかには単発のパニック発作を起こしただけで症状が治まってしまう方もいて、「どのように病状が進んでいくのか、どれとどれを併発してしまうのか、その程度はどのくらいなのか」は人によって全く違います。それこそ千差万別です。
したがって、治療法も人によって変わってきてしまうばかりか、治る経過も時間的なものもかなり個人差が出てきてしまいます。

p.176 「あ、発作!?」そんなときの緊急リラクゼーション
体の緊張と心の緊張は密接に結びついているものですが、パニック発作も「起こるぞ、起こるぞ」と不安が高まることによって心が緊張し、続いて体が緊張してきて、ドカンと爆発する仕組みになっています。
ですから、「発作が起きそう!」「だんだん不安が高まってきている!」など、なんかイヤ〜な感じがしてきたら、すかさず体と心の緊張をほぐし、事前に心身をリラックスさせておくと良いのです。それには「丹田呼吸法」が効果的です。


腹式呼吸のことのようだ。

p.178 頭の中で言葉を繰り返そう!
落ちつかせよう、落ちつかせようとすると、パニック発作は悪化していきます。そういうときは気持ちを落ちつかせようとするのではなく、身体感覚、それも心地よい身体感覚に目を向けるようにしてください。
自律訓練法で行うように「気持ちはとても落ちついている」という言葉を、頭の中でゆっくり繰り返すのも有効です。
落ちつかせようとするのではなく、「気持ちはとても落ちついている」という言葉を頭の中でうわごとのように繰り返してみましょう。そすると、自然に気持ちが落ちついていくことも多いのです。ひとつの自己催眠効果といっていいでしょう。

p.188 パニック発作を怖がらない
「発作」が起きたことで、不安や恐怖を感じ、それで「パニック」になる。
極端に言ってしまえば、「発作」が起きても「パニック」にならなければ、「パニック発作」にならないということですね。
では、どうして「発作」が起きると「パニック」になってしまうのでしょうか。
その理由の最たるものは、発作の最中に「死んでしまうのではないか」「気が狂ってしまうのではないか」「人前で大変な恥をかいてしまうのではないか」という恐怖や不安を感じてしまうからです。
でも考えてみてください。実際にはそうしたことは現実化していないのではないでしょうか?

ですから、過剰に不安を感じたり、恐怖したりする必要はないですし、「発作」がおこってもそうならないのだ、ということがわかれば「パニック」に陥ることも少なくっていきます。


確かに、死にはしないし、粗相はしないし、見知らぬ他人の前で恥をかいたところでどうってことない。
杞憂だと思えたらパニックには繋がらないかもしれない。

p.196 「ポジティブ」に考えて心をラクに!
つまりネガティブに考えてしまうと、ますます考えがネガティブになっていき、ネガティブ思考のサイクルに陥っていくということがいえるわけです。
「不安にならないように」とか「悪くならないように」という方向から入ってしまうと、人間の意識というのは、まず自分の中の「不安になっている部分」「悪い部分」を見つけようとします。次に「そうならないように」心がける。そういうメカニズムがあります。

自分の中で「安心している」ところ、「これは大丈夫」と思えるものを見つけ、それをふくらませていくようにすることが重要です。

p.200 「必ず治る」ことを忘れないで
「いつかきっと治る」という気持ちをもってパニック障害と付き合っていくのと、「治らなかったらどうしよう」「本当に治るのか」という懐疑的な気持ちで付き合うのとでは、日々の生活もメンタルヘルスもまったく違ってきますよね。
実際に、パニック障害は治る病気ですから、少しでもポジティブに考えていくこと。

内容紹介
2002年の初版で売れ続けた1冊が、待望の新版化! !
10年間売れ続けたロングセラー本の新版化。
どうしてそうなるのか、どうやったら治るのか、治療方法、効果的なリラクゼーション法をわかりやすく解説。
ここ10年で「電車に乗れない人」はさらに増えており、パニック障害という病名でなく、うつ病のひとつの症状として現れることもあるそう。最新情報が満載!

パニック障害とは?
「電車に乗ると急に心臓がドキドキして、息ができなくなる」
「会議中、突然手足がふるえて目まいに襲われる」など、
「不安な状況」を予期することによって、発作が起きる病気。