スポンサーリンク

私のパニック障害―患者から学ぶ安心生活の方法

私のパニック障害―患者から学ぶ安心生活の方法 ★★★★★

前半は例の如く、発作の経緯や内容。そこからパニック障害・うつ病を考える集い−ほほえみの会発足、出産の経験。
この方の場合、パニック障害の原因が車の事故とハッキリしているのが今までの本と違うところが興味深かった。
中盤は失敗経験からくる貴重な対策があり覚えておくために引用しておく。

p.70
スキンシップ
手を握る、抱きしめる、体をさするなどのスキンシップは、心を安定させる効果があります。楽にしてあげたいという気持ちが伝わると、さらに自然治癒力がアップします。手当というように、手を当てることが治癒の原点です

p.132
発作の時は、周りにいる人も焦ると思いますが、患者の不安が増幅しますので、騒いだりしないようにしてください。
そばにいて優しく体をさすったり、手を握ったりしてもらうと、気持ちが落ち着きます。また、いっしょに呼吸法をしてくれるのも嬉しいです。その際に「だいじょうぶ?」よりも「だいじょうぶだよ」と声をかけてくれたほうが安心できます。

p.132
Doctor's Advice
周りの人は冷静に
まず、発作止めの頓服薬を飲ませ、それから静かに背中をさすったり手を握ったりして、気持ちを落ち着かせてあげます。
 本人は死ぬかもしれないという恐怖にとらわれていますので、「だいじょうぶだよ。すぐによくなるからね」と優しい言葉をかけ続け、安心させてあげましょう。
また、「つらくて我慢できなくなったら、救急車を呼んであげるから安心してね」というような、患者さんの不安感を取り除いてあげる言葉をかけることも大切です

p.136
周囲の人たちに理解してもらうために
まず、自分自身がパニック障害についての正しい知識を持ち、これが脳の機能障害による病気だということを、きちんと説明しましょう。
気が弱いとか神経質だとかという性格の問題ではないし、だらだらしているわけでもない、ということをわかってもらえるように努力することが大切です。

p.147
まず、こわがらずに精神科を受診することが大切です。世間体が悪いからとか恥ずかしいからいって、受診を先延ばしにしていると、その間にも病気はどんどん進行してしまいます

p.147
最近よく目にする心療内科は、心身症の専門家ですが、神経科や精神科を併記している病院なら問題ありません。

良かった。前回だか前々回の本の記述の不安がはれた。

p.162
発作を誘発する物質を避ける
ある調査によると、コーヒー5杯分のカフェインをとると、半数以上のパニック障害患者が発作を起こすことがわかったそうです。
二酸化炭素パニック発作の引き金になるそうです。理由についてはまだよく分からないようですが、二酸化炭素を含む炭酸飲料も発作を引き起こす可能性がありますので、やはり避けた方が良いでしょう。

コーヒーは飲まないけど炭酸飲料が大好きだ。
ケースで買ったのが無くなったらやめよう。それまで一日一本。
カフェインが駄目だと書いてあった本があったのでカフェインレスのコカコーラZEROフリーならいいかと思っていたが、二酸化炭素も駄目だとは。

「最終章の第5章 みんな、しあわせになろうよ」は同意できるところが多かった。とくに「病気に対する偏見と差別のない社会を」、「精神科に気軽通院できる環境を整えよう」、「会社は簡単に辞めさせないで」、「国や自治体もしっかり支援を」。自分が実際病気になってみないと分からないと思う。


名古屋テレビの映像を見たいな!!!!!!!
どこかで見られないかな。自分の糧になりそうだ。

内容(「MARC」データベースより)
パニック障害の患者がどのようなことに悩み苦しんでいるのかを著者の経験をもとに、患者側の視点でまとめる。パニック障害の人への接し方、患者の心構え、薬とのつきあい方、元気になれる日常生活の過ごし方などを解説。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
野沢/真弓
パニック障害鬱病を考える集い「ほほえみの会」代表。1968年愛知県西尾市に生まれる。私立高校卒業後、ニュージーランドへ留学。その後、中部自動車販売(株)に入社。20歳でパニック障害を発症し、退社。平成6年に結婚。一男一女をもうけるが離婚。平成11年、パニック障害鬱病を考える集い「ほほえみの会」を発足。現在に至る

山田/和男
山梨大学医学部精神科神経科講師。1967年東京に生まれる。1991年慶応義塾大学医学部卒業、同大学医学部精神神経科学教室入局。2002年同大学医学部東洋医学講座専任講師を経て現在に至る。専門研究分野は臨床精神薬理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)