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先生! 2015年21冊目

先生!  ★★★★☆



先生はオールマイティーじゃない。
でも学問だけ教えればいいわけではない。
学問だけ教えるだけでいいのなら、運動会も文化祭がある理由がない。
ただ、その負担はもっと限定的であるべきだとは思う。
教育改革は間違いなく必要だろう。

でも学校は昔よりもむしろ健全になったと思う。
昔は聖職として守られ隠蔽されてきたが、今は風通しが良くなり親や社会口を出せるようになった。権利意識の向上、先生の不祥事が原因だろう。




p.135

「先生、さようなら」
「はい、ひろ子ちゃん、ひろみちゃん、さようなら」
仲良し三人で下校途中、担任の先生とすれ違ったので、一緒に「さようなら」を言いました。でも、先生は私の名前を言ってくれませんでした。本当に些細な出来事。でも、一年生の小さな胸には棘が刺さったような痛みが残っていたのを、なぜか忘れることができません。

p.196

くも

空が青いから白をえらんだのです

なんか「ハッ」とさせられる詩だ。


p.230

テストは説明書を覚えているかどうかのチェックにすぎない。それは先人たちの痕跡を追っているだけにすぎない。「さあ、それを踏まえたうえで、お前は何を見つけるか」がいちばん大事なはずなのに、「ここまで覚えました」が重要だと思ってしまっているんじゃないのかな。つまり、いまの教育は、答えを見つけることばっかりやっている。本当は、答えより問いのほうが重要なわけでしょう。

「先生!」――〈この言葉から喚起されるエピソードを自由に書いてください〉。池上彰さんの呼びかけに、学校現場で教えている人、作家、医師、職人、タレントなど、各界で活躍の27名が応えた。いじめや暴力問題にゆれ、“上からの"教育制度改革が繰り返されているけれど、子どもと先生との関係は、かくも多様で、おもしろい!
【執筆者】太田光押切もえしりあがり寿乙武洋匡天野篤平田オリザ山口香、パックン、武田美穂武富健治鈴木邦男、山口絵理子、関口光太郎、鈴木翔ほか