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くるぐる使い 2015年8冊目

くるぐる使い
 ★★☆☆☆


5篇の短編集で、超常現象青春小説というジャンルらしい。
本を読み終わった後に「ぐるぐる使い」ではなく「くるぐる使い」だったことに気づいた。


「キラキラと輝くもの」
テレビや小説でよくある落ち。
これが書かれた時にはまだ新しかったのかな。


「くるぐる使い」
少女の受けた悲しみに比べたら、泣け死ねないという苦しみを背負っていたようには読み取れない主人公の描写が気になった。


「憑かれたな」
世にも奇妙な物語のギャグ回のようだ。


「春陽綺談」
結局えんぴつを刺すというなんの裏切りもないストーリー。


「のの子の復讐ジグジグ」
最後はのの子にとってはハッピーエンドなんだろうけど、凄惨ないじめからの復讐というブースターがついているのにもかからわずすっきりしない。


内容紹介
神がかりな力を持ったがために大道芸をやらされる少女の悲しい恋。表題作をはじめ、青春の残酷さと超常現象の真実、現実のそばにある非日常の彼方に見える現代のリアルを描いた傑作短編集。(綾辻行人
内容(「BOOK」データベースより)
妹の麗美子が二人暮らしの兄の時夫に、宇宙人にさらわれたとある日突然主張する「キラキラと輝くもの」。神がかり的な“力”を持ったがために大道芸をやらされていた少女の哀しい恋物語「くるぐる使い」。少女に憑いた霊とエクソシストとの戦いを通して、憑依現象は現実逃避の妄想だとする「憑かれたな」。―青春の残酷と、非日常の彼方に見える現代のリアルを描く傑作短編集。