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お金で世界が見えてくる! 2014年38冊目

お金で世界が見えてくる! ★★★★★



タイトルから「あの戦争では、利害関係があったどこどこが裏で動いていた。」といったソースのないゴシップなのかな?と思っていた。
しかし中身は真っ当で、紙幣から見る国の歴史と現状だ。
とてもいい切り口で新鮮だった。



p.36

お札に自分の肖像画を掲載させるというのは、独裁者の常套手段です。

p.114

ユーゴスラビア社会主義連邦共和国は、「1から7の共和国」と呼ばれました。「1つの国家、2つの文字、3つの宗教、4つの言語、5つの民族、6つの共和国、7つの国境」というわけです。

p.115のユーゴスラビアの変遷フローを見るとわずか100年ほどですごい変遷していることが分かる。


p.116

1990年に一党独裁を放棄。複数政党による自由選挙が実施されました。。
 その結果、各共和国には、民族主義の色彩の強い政党が伸長し、独立を目指すようになります。

結局、民族。


p.130

UNHCR国連難民高等弁務官事務所)も、商売は黙認です。ただ援助を待っているだけの難民では、依存心が生まれて、自立できなくなります。

難民キャンプでなんで商売なんてしてるんだと思ったが、なるほどね。


p.146

ジンバブエ政府は、2009年1月、自国の通貨に変えて、アメリがのドルと隣国・南アフリカ共和国の通貨ラドンを国内で流通させることを認め、公務員の給料を米ドルで支払うことにしました。これで、猛烈なインフレ(ハイパーインフレ)を、あっという間に終息させたのです。

ジンバブエハイパーインフレに陥ったニュースを見て、その後どうなったんだろうと思っていた。
通貨を変えることだけでインフレって収まるんだ。
その通貨が信頼できるか、できないかだけにインフレは依存するんだろうか。
興味がある。


p.168

マンデラは、2012年11月から発行が始まった南アの新紙幣に肖像画として登場を果たしていました。

あれ、亡くなったのが2013年。
亡くなる前に紙幣に肖像画を使うのは、独裁者常套手段じゃなかったか。




内容(「BOOK」データベースより)
お金はどう使われているか?世界の経済はどう動くのか?お金と世界情勢のつながりとは?日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、中東、アフリカ、仮想通貨ビットコインまで、世界のお金を徹底解説。ドルの秘密、ユーロの本質、円と社会の関わりなど、お金を見れば、世界の動きは一目でわかる!いまの世界を理解するために必要なエッセンスが、この一冊に。
著者について
池上彰(いけがみ・あきら)
1950年、長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年NHK入局。2005年まで32年間、報道記者として、さまざまな事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。1994年から11年間は「週刊こどもニュース」のお父さん役を務めた。現在は、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。2012年より、東京工業大学リベラルアーツセンター教授。著書に『そうだったのか! 現代史』(集英社、2000年)、『伝える力』(PHPビジネス新書、2007年)、『「見えざる手」が経済を動かす』(ちくまプリマー新書、2008年)、『池上彰憲法入門』(ちくまプリマー新書、2013年)など多数。