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実践 日本人の英語 2014年29冊目

実践 日本人の英語 ★★★★★


ほぼ全編「へぇ〜」、「なるほど」、「そうだったのか」の連続。
TOEICの点数には繋がらないが、英語学習者には知識としてぜひ読んでほしい1冊だ。

図書館で借りて読んだが、購入しようと思う。




p.11

私自身が特にイライラさせられるofの使い方は、たとえば、日本の大学の英語版ホームページでよく見かける

Information of International Exchange(国際交流が持つ情報?)

などのような”information of 〜”の使い方である。

p.33
I already have plans for all the Mondays in May.

のallを省き、

I already have plans for the Mondays in May.

と書いても、「5月の月曜日はぜんぶ」の「ぜんぶ」の意味が依然として表現されるという点である。つまりallはただたんに強調であり、〜。
定冠詞のtheにはall(=「決まったもののすべての」)の意味が含まれているということは、日本人の英語学習者が忘れがちな、重大な点である。

p.79

研究結果が、発表された当時には有意義だったが、現在はそうではない場合。
Suzuki et al. reported a method that employed a newly developed laser.(鈴木その他は、新しく開発されたレーザーを用いた方法を発表した)


研究結果が、発表された当時には有意義で現在もそうである場合。
Suzuki et al. have reported a method that employed a newly developed laser.(鈴木その他は、新しく開発されたレーザーを用いた方法を発表している)

過去のある時点に起きたことでも、もしその影響や意味(ここでは有意義である側面)が依然として現在までも続いている場合であれば、現在完了形を使ったほうが正確な表現になるのである。

reportを現在完了にすると、過去から現在までずっとレポート報告しっぱなしのようなイメージを持つが違うのだろうか。


p.99

それが仮定法であるかどうかを「判断」するための、1番のポイントは何だろうか?

I could meet him in New York.

英語圏」のそのcouldを仮定法過去形と受け止める。

「私は彼にニューヨークで会えました」と伝えたいなら、

I was able to meet him in New York.

と述べる。

「過去の時」が示されている時

「過去のある時を示す表現」がそのぶんにあれば、話が違う。

Last year, she would mmet me in New York.
(去年、彼女は僕にニューヨークで会ってくれていた)

のように、「過去のある時を示す表現」もある場合にはwouldとcouldはwillとcanそれぞれの「ふつうの過去形」になるのである。

否定文のcould

She wouldn't meet me in New York.

こうした否定文は、肯定文とは違って、仮定法ではない可能性が十分にある。

p.195

確かにand so one自体は、英語表現として存在しているのではあるが、言い回しとしてこれといった魅力のない言葉で、私はこれまでの長い人生で一度も使ったことはない。私の見る限り、and so onを多用するのは、英語教育を日本で受けた人だけである。

p.199

these daysも言い回しとして魅力がなく、やはり私がこれまでの長い人生で一度も使ったことのない言い方である。また、私の見ている限り、常に"These day, ...."を使うのは、日本人だけである。

these daysという表現は、英語では特に「常に文頭に置くべき」表現ではない。

these daysは、語感として「この頃」や「最近」というよりも、「今どき」に近いということもある。

these daysよりも、recentlyやlately、today、at present、nowなどを使ったほうが「大人の文章」になる。

さらに洗練された文にしたい場合、文頭ではなく、文中や文尾に置くことも考えておくといい。英語としてはどちらかと言えば、このほうが「こなれた文章」という感じになるのだ

内容(「BOOK」データベースより)
「春休みに、友人と一緒にタイに行きました」「お1人ですか?」「僕、今日、財布を忘れて310円しか持ってないんだ」。簡単な日本語でも、英語にする時には落とし穴がいっぱい。でも大丈夫、少しの注意で、正確な、大人にふさわしい英語で表現することができます。ベストセラー『日本人の英語』に、待望の、すぐに役立つ「実践」篇登場。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ピーターセン,マーク
アメリカのウィスコンシン州出身。コロラド大学で英米文学、ワシントン大学大学院で近代日本文学を専攻。1980年フルブライト留学生として来日、東京工業大学にて「正宗白鳥」を研究。現在、明治大学政治経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)