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0点主義 新しい知的生産の技術57

0点主義 新しい知的生産の技術57 ★★★★☆


帝都物語を読んで以降荒俣宏が好きになった。
なんであんなに博識なんだろう。
それを垣間見たくて借りてきた。
著者の小説以外の作品は初めてだ。
自分の興味ある領域にとことんのめり込む様子が良く描かれている。

趣旨は「多くの人が行くありきたりな道を行くのではなく、そこから外れてニッチな領域を楽しみ極めるべきだ。そうすれば狙ってではなく、結果的に成功する」ということだ。

意外だったのは、荒俣宏の口から「勝ち組」「負け組」「儲ける」というとても世俗的な言葉が発せられていることだ。
他のメディアでは見聞きしたことがない。

p.63 悪食から得られるものは大きい
先生に「いい本を読むように」と言われたときのことだ。
私は、ゴミ虫の図鑑こそがいい本だと思って読んでいたのだが、「そんなものではんく、野口英世の伝記にしなさい」と叱られた。野口英世の伝記のように教育者が認めるいい本を選ぶというのは、選挙で当選し続けている代議士にわざわざもう一票を投じるようなものだ
私は、むしろ落選した人の方に関心がある。そこに真の価値を見つけ、それなのになぜ落選したのかを考える方が、断然面白く、多くを学べるからだ。

荒俣宏らしい。
良く性格が表れている。


内容説明
すぐ役立つものはすぐ役立たなくなります。情報も、流行も、成功法則も、人々が気づいた瞬間に古くなってしまう現代において、もはや二番煎じもなければ、柳の下にどじょうもいません。
こんな時代に人と違いを作り出すためには、じつは、徹底的に「すぐに役に立たないもの」を掘り下げる、これしかありません。
本書では、自分の他人とは違った嗜好を突き詰め、笑われ、バカにされながらも、唯一無二のオリジナルな存在になって、執筆からテレビ出演まで幅広く活躍する作家・荒俣宏氏が、その独自の勉強術、知識収集法にはじまり、好奇心の源泉まで、生きることに飽きた現代人の心を刺激する破天荒な方法論を初めて明かしていただきます。
「不人気」「悪食」「短所」「下世話」から人生丸儲けを実践するその生き方は、身分社会化が進む日本の見えない壁を突破して、人生に成功してお金持ちになるヒント、他人に左右されずに自分の人生を豊かで充実したものにするヒントがたっぷり詰まっています。